「過去と未来をつなぐライフヒストリー」と題して、私の半生を辿っています。
書くことや言葉との関わり、転職あれこれを書いていますが、「こんなヘンなところがあるんだ!」というのも面白がっていただければ幸いです。
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コーチングを勉強し始めてから、ビジネスについても勉強することが面白くなり、異業種交流会や各種セミナーにも参加するようになりました。
その延長線上で、あるユニークな会社と出会うことになります。
入り口はコミュニケーションを学ぶスクールなのですが、その実践場所として、ハウスクリーニングの仕事を提供している会社がありました。
ハウスクリーニングというのはお客様の家の中まで入る仕事で、
「コミュニケーションがしっかりとれていないと、仕事をさせていただくことができませんよね」
という考え方で、コミュニケーションスクールとハウスクリーニングの会社が連携しているのでした。
希望者は、研修だけでなく、ハウスクリーニングの会社に入って仕事をすることも可能でした。
私はもともと、片づけも掃除も苦手だったのですが、掃除の仕方はここで教えてもらいました。
研修の時は、まずトイレ掃除から教えてもらいました。
手順とともに時間配分も教えてもらい、実際に掃除をする時は、トレーナーがストップウォッチを片手に時間を計っていきます。
初めは慣れなくてあたふたしてしまいますが、「スピーディーに掃除をする」というのは、運動をしているようで、慣れてくると次第に時間通りにできるようになりました。
実際のお掃除の現場は、物がたくさんあったり、ひどい汚れがあったりするので、なかなか思い通りにはいきませんけども。
自分でも意外でしたが、この仕事が嫌いではなく、しばらく働いてみることにしました。
ただ、仕事というのはどこでもそうだと思いますが、自分が得意なこと、好きなことばかりではありません。
小さい会社なので営業活動も自分たちで行っています。ポスティングや訪問営業をやっていました。
訪問営業はコミュニケーショントレーニングの一環でもありました。
初対面の人にどれだけオープンになってもらえるか、ということらしいのですが、これが苦手で苦手で……。
時々目標を決めて一定の期間で訪問営業の成績を競うのですが、本当にダメでしたね。
自分ひとりも嫌だし、チームでやっても足をひっぱるし。
得意な人はあっという間に案件をとってくるのですが……。
もともと苦手な上に、「自分にはできない」「やりたくない」というオーラが出ていたので、よけいに結果が出なかったのでしょうね。
1日4時間以上歩いても、1件もお掃除に入らせてもらえない。そんなことはザラにありました。
「いったい私は何をしているんだろう?」
「何の役に立っているんだろうか?」
と自分を責めることもあれば、
「〇〇ちゃんみたいにできる人は、もともとできるんだよ……」
「そもそもピンポンなんて今どき効率が悪いし……」
と逃げの気持ちになることもありました。
結果がゼロで会社に戻るのは、やはりいい気分ではありませんでした。(^_^;)
(つづく)
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