ライフヒストリー

大学13-イランのにおいは何でできている?

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書き方コンサルタントのふじいみほです。

「過去と未来をつなぐライフヒストリー」と題して、私の半生を辿っています。

  *   *   *

イランの話はキリがないので、あとひとつ、ふたつして、先に進みたいと思っています。

さて、イランでの現地研修、前半のシーラーズ大学にお世話になっている間は、街の中にある寮を使わせてもらいました。2階建てのコンパクトな建物でした。

1階には、リビング、キッチン、シャワールームがあり、寝室は3部屋くらいだったと思います。
同時期に、インド人の教授(男性)も宿泊していました。
2階は広い部屋にベッドが4つ並んでいるだけで、ほかにはトイレがあるだけでした。

1階を男性が、2階を女性が使っていたのですが、食事は一緒にリビングで食べますし、学生なので普通にワイワイ話していました。
これが、どうやら現地の学生たちを刺激してしまったようなんですね。

というのも、あちらでは小さい時から、男女別々に教育を受けるようになっています。

大学でやっと男女一緒の教室で勉強をしていますが、女性が歯を見せて大声で笑うのは「はしたないこと」であり、そもそも、男女が仲良く学校で話すということはないのです。

日本ではデートをするのに(個人的な事情を除けば)基本的に問題はないと思いますが、イランでは、婚約をしないとデートはできません。

そんなお国柄なので、外国人学生が来たというだけでも話題性十分なのに、「男女一緒の寮にいる!!」「しかも、すごく仲良さげ!」な状況を見て、さぞかし驚いたことでしょう。

遊牧民 :イランで購入した写真集’Our Homeland Iran’ ( Photos: N. Kasraian, Text: Z. Arshi, 1990) より

ところで、あちらの料理に欠かせないのが、羊の肉です。
キャバブのような串焼きや煮込み料理などに使われ、牛肉よりもよく食されています。
(イスラーム教なので、豚肉は食べません)

羊の肉は日本で食べる時ほどくさい臭いはしないのですが、やはり独特の臭いがあります。

東南アジアのタイに行くとスパイスの香りがするように、韓国ではキムチのにおいがするように、イランに行くと羊肉のにおいが生活の中に漂っています。

滞在してしばらくたった時、シャワーを浴びるのに、私たち女子学生数人で着替えをしていました。

ふと、H子ちゃんが、くんくんと自分が来ていた服に鼻をつけて臭いをかぎました。

「あっ、羊のにおいがする!」

「えっ?ほんと!?」

私とYちゃんも、自分の服をくんくんと嗅いでみました。

「うわぁ、羊のにおいするね~」

食べ物が人を作るんだなと実感した瞬間でした。

ちなみにイラン料理は辛い物はほとんどありません。日本人には食べやすい味だと思います。

フォレシュという煮込み料理がおススメです。(^^)

(つづく)

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