ライフヒストリー

社会人30-会計ソフトに入力するものがない……

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「過去と未来をつなぐライフヒストリー」と題して、私の半生を辿っています。

書くことや言葉との関わり、転職あれこれを書いていますが、「こんなヘンなところがあるんだ!」というのも面白がっていただければ幸いです。

  *   *   *

まだ会社の有給を使いながらお店の準備をしていたころ、笑えない笑い話がありました。

私は会社で経理をしていたので、自分のお店の準備を始めるとすぐに、会計ソフトを買ったんですね。

経理状況を把握することは大事なことではありますが、まだ売上もろくに立っていない頃の話です。

「あれ?」

ここで、初めて気づいたと言ってもいいでしょう。
会計ソフトに入力する売上の数字がありません。

自分でもつくづく「バカだったなぁ~」と思うのですが、すべてを自分で行うということを頭ではわかっていても、実際に売上を作り出すということが、どこか夢の中にあったみたいです。

やっとこのあたりから、「ポスティングしているだけではダメだ」ということに、気づき始めました。

(イメージ)

せっせとポスティングをして、初めてくるお客さんは増えてきたのですが、リピーターが増えないのです。

回数券を買ってくれるようなリピーターのお客様を増やさないと、この商売はうまく回っていきません。

いくら機械がお客様を温めてくれて、前後のマッサージが簡単だとは言え、リピーターになってくれるかどうかは、接客トークや自信があるかどうかが、かなり影響するようでした。

接客トークが私はなかなかうまくいかなくて、別のお店の人たちと一緒に練習したり、活舌をよくする練習をしたりしたのですが、どうにも改善がみられません。

出店を進めてくれた若い女の子には、しょっちゅう「自信を持ちなよ」と言われました。

「季節的な影響はない」と聞いていたものの、ハーブで体を蒸されて熱くなりますし、近くにホットヨガのお店ができてそちらにお客様を取られたこともあり、季節が進むにつれて、お客様の数は増えるどころか次第に減っていってしまいました。

「この仕事をやる」と一度決めたら、努力も忍耐も必要なことだと思いますが、心の片隅から「私には合っていないのかも……」という弱気な影がじわりと忍び寄ってきました。

(つづく)

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