書き方コンサルタントのふじいみほです。
「過去と未来をつなぐライフヒストリー」と題して、私の半生を辿っています。
子供のころを書いていると、「かなり平和だったんだなぁ」なんて思いますが、幼心に不安を感じたこともありました……。
兄弟がいる人は、小さい頃に兄弟げんかを少なからずしたと思います。
私と弟も、例にもれず、よくケンカしていました。
ある日、今日もまた弟とけんかをしてわめいていたら、業を煮やした母が家を出ていってしまいました。
窓からそれを見ていた私と弟は、さらに泣きわめきました。
どのくらい距離があったのか、50メートルくらいでしょうか、
道がT字路になっているところで母が左折し、姿が見えなくなってしまいました。
「このままお母さんが、いなくなってしまうのではないか…!?」
と、とても不安になりました。
しばらくすると、曲がっていった道から母が姿を現して、戻ってきてくれました。
この時はこれで終わりましたが、かなり後になって、
「家を出ていこうと思った時もあるのよ……」
なんてことを聞いて、
「もしかしてあの時、本当はかなり真剣にいなくなろうとしたのかも……」
と、今でもちょっと引っ掛かっている出来事です。
小学校2年生まで住んでいた所は、なんとなく気に入っている場所です。
一番の友達は、家も近かったチカちゃん。
彼女の家は、くれはし公園の真ん前にありました。
3人姉妹の真ん中だったので、彼女のお姉さん、妹さんとも一緒によく遊びました。
チカちゃんのお父さんは呉服屋さんにお勤めで、七五三の振袖を作っていただきました。
「総絞りにしておくと、成人式でも(絞りを)伸ばして着れるのよ」
と言われて、朱色の総絞りの着物になりました。
実際、私は身長があまり伸びなかったので、成人式でも大学の卒業式でも、その総絞りの振袖を着ることができました。
(身長がもっと伸びていたら着れなかったらしい。商売うまいですね。)
もうひとり、近所に住んでいて、よく遊びに行っていた友達がいます。
名前を思い出せないのですが、洋館のような、すごく立派な家に住んでいて、平屋の私の家とは別世界でした。
彼女の家の前に、漫画家の松本零士氏の家がありました。
松本邸の裏側が見える形になっていて、たまに奥様らしき人を見かけることがありました。
ストレートの長い髪で、まさに『銀河鉄道999』に出てくるメーテルみたいでした!
当時、松本零士氏の漫画は家族でよく読んでいたし、アニメ化されていたこともあり、
「著名人が近くに住んでいる」
というだけで、ちょっとテンションが上がりました。(^^)
いい思い出です。
(つづく)
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