「過去と未来をつなぐライフヒストリー」と題して、私の半生を辿っています。
書くことや言葉との関わり、転職あれこれを書いていますが、「こんなヘンなところがあるんだ!」というのも面白がっていただければ幸いです。
* * *
私が社会人になってからしばらくして、ある日わが家に猫が2匹来ました。
母曰く、
「お父さんは帰りが遅いし、あんたたちも家にいないし、いても部屋にいるし、つまらないから」
その頃は家族全員社会人だったので、家にいない時間が多いのは仕方なかったのですけれども……。
母のそんな理由から、猫を飼うことになりました。
当初は子猫を引き取るつもりだったようです。
しかし、地域誌に出ている「猫差し上げます」という記事にあった連絡先に母が問い合わせたところ、
「子猫はしつけをする必要があり、昼間家人がいないなら、大人の猫の方がいいですよ」
と言われたそうです。
果たして、ある土曜日の朝9時ごろ、
「兄弟の猫なんですよ」
と母が聞いていた猫ちゃんたちが我が家に届けられました。
父も弟もすでに出かけていて、母と私が出迎えました。
2つのケージから出てきた猫は想像以上に大きくて、ふたりであっけにとられてしまいました。
猫たちも、本当はびくびくしていたのだろうと思いますが、のっしのっしと歩いているように見えました。
母と私は圧倒されつつも、猫を届けてくれた担当者の話を聞いて、「はい、はい」なんて相槌を打っていました。
「では、これで」
気づいたら担当者の方はお帰りになり、猫2匹と母と私が残されました。(自分の家なのに「残された」というのも変な話ですが、気分的にそういう感じでした)
猫は物珍しそうに、あちこち嗅ぎまわっています。
その頃、私は仙台にいる人と遠距離恋愛をしていて、その日は仙台に行く日になっていました。
そろそろ出ないと……とそわそわしていたら、
「名前くらいつけていってよ」
と母が不安げに言うので、仕方なく一緒に考えることにしました。
猫はどちらも雑種。
1匹は黒の長毛でオス猫。すでに「グロウ」という名前がついていました。去勢済み。
もう1匹は白黒のメス猫。こちらの名前を考えなければなりません。
ちょうどその時、テレビがついていて、「王様のブランチ」だったと思いますが、テレビ番組の中で、パフィという女性2人組が新曲を唄っているシーンが映ってました。
それを見て、「パフィにしようか」と母が言い出しました。
「パフィ……、パフィね」
「うん、なんだかいいんじゃない?」
私もなんだかいい感じがしたので、即決定となりました。(めっちゃ安易です)
ということで、グロウとパフィという猫がわが家に同居することになり、その後、グーとパーと呼ばれることになったのです。
「猫ってかわいい!」と思っていたのですが、現実には……。
(つづく)
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