書き方コンサルタントのふじいみほです。
「過去と未来をつなぐライフヒストリー」と題して、私の半生を辿っています。
* * *
前回は、中東の社会学を研究されている、ゼミの恩師であるH教授についてお話ししました。
H教授は当時50代だったと思うのですが、きさくに話せるよい先生、……を通り越して、ややおっちょこちょいで天然なところがある先生でした。(ちなみに男性で既婚者です)
そんな感じで、学生からもいじられやすい先生でした。
しかし、この先生のご尽力があり、なんと、私たちの代から、ペルシャ語の現地研修はイランへ行けることになったのです!
引率はもちろんH教授。
すごく楽しみ!!
その反面、行く先はイランですからね。
多少勉強しているとはいえ、「イランってどんな国なの!?」という疑問や不安要素の方が多かったです。
いよいよ現地研修まで残り数日という時に、同じゼミのH子ちゃんが、「糸と針ってどれくらい持っていった方がいいのかなぁ?」という、よくわからない悩みを相談してきました。
念のために旅行に持っていくソーイングセットのことですが、「3週間の研修で、行き先がイランだからどうしよう?」ということなのでしょう。
内心(そんなこと私に聞かれてもわかるわけないよ~。私だって初めて行くんだし)と思いながらも、
「足りなかったら現地で買えばいいんじゃない? 人が住んでいるんだから大丈夫だよ」
という、これまたちょっと間抜けな回答をしたのでした。
でも、それくらい知らなくてわからなくて、ドキドキしていたんですよね。
当の学生がこんな状態なので、わが子を送り出す親の気持ちはもっと心配や不安が大きかったことでしょう。
(つづく)
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